
皆さんこんにちは!
三和金属株式会社です!
~再生しやすい形へ~
スクラップ工場へ持ち込まれる金属は、すべてが運びやすく、再利用しやすい形をしているわけではありません。
長い鉄骨、大型機械、自動車部品、配管、ドラム缶、金属板など、形状や大きさはさまざまです。
大きな物や中空の物をそのまま運ぶと、トラックや保管場所の空間を多く使います。また、製鋼所や精錬工場の設備へ投入できない場合もあります。
そのため、スクラップ業では、金属を切断し、圧縮し、破砕し、再生工場が扱いやすい大きさや密度へ加工します⚙️
加工技術によって、運搬効率、保管効率、選別精度、再生原料としての品質が大きく変わります。
今回は、スクラップ業におけるガス切断、シャーリング、プレス、破砕、解体の技術についてご紹介します。
目次
大型の鉄骨や機械を加工する前には、形状、重量、材質、内部構造などを確認します🔍
外からは空に見えるタンクでも、内部に燃料や油、ガスが残っている可能性があります。
配管の端が閉じられている場合や、密閉容器へ熱を加える場合は特に危険です。
過去に何が入っていたのか、洗浄や開放が行われているかを確認します。
機械設備には、油圧油、冷却液、バッテリー、ばね、重りなどが残っていることがあります。
これらを取り除かずに切断や破砕を行うと、火災、爆発、液漏れ、部品飛散などにつながります⚠️
加工前の確認と前処理が、作業の安全性を大きく左右します。
厚い鉄板や大型鉄骨を小さくする際には、酸素と燃料ガスを使った切断方法が用いられることがあります🔥
金属を高温に加熱し、酸素を吹き付けて鉄を酸化させながら切断します。
重機で扱いやすい長さや、出荷先の受入基準に合う大きさへ加工します。
ガス切断では、火口と鋼材の距離、角度、移動速度が重要です。
速過ぎると切断しきれず、遅過ぎると溶け落ちる量が増え、切断面が大きく乱れます。
厚みに合わせて火力を調整し、安定した速度で進めます。
ガス切断では、高温の火花や溶けた金属が周囲へ飛散します✨
近くに油、木くず、紙、樹脂、ゴムなどがあると、火災につながる可能性があります。
作業前に周辺を整理し、可燃物を移動させます。
消火器や散水設備を準備し、必要に応じて監視担当者を配置します🧯
切断が終わった後も、金属内部や床の隙間で火が残っている場合があります。
作業終了直後だけでなく、一定時間後にも周辺を確認します。
雨天後や水を使用した場所であっても、油が浮いていれば燃える可能性があります。
切断に使用するガスボンベは、転倒や衝撃を防ぎ、適切な場所へ保管します。
ボンベを横倒しにしたまま使用したり、直射日光が強く当たる場所へ放置したりしてはいけません☀️
ホースに亀裂や摩耗がないか、接続部から漏れがないかを確認します。
点火時や消火時の手順を統一し、逆火防止器などの安全装置も点検します。
ボンベを重機で乱暴に運んだり、スクラップと一緒に積み上げたりすることは非常に危険です⚠️
油圧式のシャーリング設備では、大型の刃で鉄くずを挟み、圧力によって切断します✂️
ガス切断と比べ、火を使わずに連続して加工しやすいことが特徴です。
長い鋼材や薄い鉄板などを、一定の長さへそろえられます。
機械へ投入する際は、材料の向きと重なりを確認します。
厚過ぎる材料や、設備の能力を超える物を無理に切断すると、刃や機械を傷める可能性があります。
丸い材料や不安定な形の物は、切断時に飛び出す危険があります。
重機オペレーターと設備担当者が合図を統一し、安全な位置から操作します📡
スクラップ工場では、油圧ショベルへグラップル、マグネット、カッターなどのアタッチメントを取り付けて作業します🚜
グラップルは、複雑な形のスクラップをつかみ、移動や投入に使用します。
マグネットは鉄くずを磁力で持ち上げ、非鉄金属や異物から分ける際に便利です🧲
油圧カッターは、鋼材や構造物を挟んで切断できます。
アタッチメントを交換する際は、油圧配管や固定部が正しく接続されているか確認します。
つかんだ材料の下へ人を入れないことが基本です。
見た目以上に重量がある物や、途中で外れる可能性がある物もあります。
薄い鉄板、空き缶、アルミ材などは、体積が大きい割に重量が少なく、そのままでは保管や運搬の効率が悪くなります。
プレス機で強い力を加え、四角い塊や束状へ圧縮します📦
圧縮されたスクラップは積み重ねやすくなり、トラックへ多く積載できます。
ただし、中空の容器や密閉された物が混入していると、圧縮時に破裂する可能性があります⚠️
ガスボンベ、消火器、スプレー缶、燃料容器などが混ざっていないか、投入前に確認します。
圧縮後の製品が崩れないよう、材料の種類や投入量も調整します。
電線、アルミ缶、薄板などを圧縮し、ワイヤーなどでまとめる設備があります。
形と重量を一定にすることで、在庫管理や出荷作業がしやすくなります🚚
結束が弱いと、移動中に材料が広がり、荷崩れの原因になります。
反対に強く締め過ぎると、ワイヤーが切れたり、周囲へ飛び出したりする可能性があります。
圧縮品の寸法、重量、結束状態を確認し、積み上げる高さを管理します。
自動車、家電、複合金属など、複数の材料が組み合わされた物を細かく破砕する設備があります⚙️
破砕することで、鉄、非鉄金属、樹脂などを分離しやすくなります。
大型の回転ハンマーや刃がスクラップへ衝撃を与え、一定の大きさまで細かくします。
破砕設備は非常に大きな力を持つため、投入物の確認が欠かせません。
密閉容器、バッテリー、ガスボンベ、危険物が混入すると、大きな事故につながる可能性があります。
投入前の検査と、作業区域への立入管理を徹底します🚧
破砕された材料は、コンベヤーで流しながら選別します。
強力な磁石を使い、鉄系材料を吸着して取り出します🧲
鉄を除いた後には、アルミ、銅、ステンレス、樹脂などが残ります。
磁石の位置や強さ、材料の流れる厚みが不適切だと、鉄が十分に回収できなかったり、ほかの材料を巻き込んだりします。
材料を一度に厚く流し過ぎず、広げた状態で選別することが重要です。
磁石へ付着した金属がたまり過ぎると性能が低下するため、設備を清掃します。
アルミなどの非鉄金属を、樹脂や木くずから分けるため、渦電流を利用する選別設備があります🌀
高速で変化する磁場によって、導電性のある金属へ力を発生させ、異なる方向へ飛ばします。
鉄へ付かないアルミなどを効率よく回収できます。
ただし、材料の大きさや形、流れる速度によって選別精度が変わります。
破砕サイズをそろえ、材料を均一に供給することが重要です。
ステンレスや銅などは、別の選別方法と組み合わせる場合があります。
機械選別が進んでも、人の手による確認は欠かせません👷
コンベヤー上を流れる材料から、銅線、ステンレス、基板、異物などを取り除きます。
形状が複雑な物や、機械が誤って分類した物を、人が見て判断します。
手選別では、鋭い金属片、ガラス、針、液体などによるけがへ注意が必要です。
耐切創手袋、保護メガネ、防じんマスクなどを使用し、無理に材料へ手を伸ばさない設備配置が求められます🧤
モーターには、鉄の外枠、銅線、軸、アルミ部品などが含まれています。
そのまま売却する方法もありますが、解体して素材ごとに分けることで、資源価値を高められる場合があります🔧
ボルトを外し、外枠を開き、内部の銅線を取り出します。
長期間使用された機械では、さびや固着によって分解が難しい場合があります。
無理に工具へ力をかけると、部品が飛んだり、工具が外れたりする可能性があります。
安定した作業台へ固定し、適切な工具を使用します。
切断・圧縮・破砕後には、寸法、密度、異物、油分などを確認します🔍
出荷先によって、受け入れられる大きさや形状が決まっている場合があります。
大き過ぎる物が混ざれば、投入設備へ詰まる可能性があります。
異物や別の金属が多く含まれていれば、原料品質へ影響します。
加工したから完成ではなく、出荷先が安全かつ効率的に利用できる状態へ整えることが重要です。
スクラップ加工設備は、硬く不規則な材料を扱うため、刃、油圧ホース、軸受、コンベヤーなどへ大きな負担がかかります🔧
刃の摩耗、ボルトの緩み、油漏れ、異音などを日常的に確認します。
小さな不具合を放置すると、突然設備が停止し、生産計画へ影響します。
清掃や刃物交換を行う際は、電源を切り、誤って機械が動かないようにします🔌
動いている設備へ手や工具を入れてはいけません。
スクラップ業の加工技術は、大きく不規則な金属を、再生工場が使いやすい形へ変える仕事です。
ガス切断や油圧カッターで大型鋼材を切り、シャーリングによって一定の長さへ整えます。
プレスやベーラーで体積を小さくし、運搬・保管効率を高めます。
破砕設備では複合製品を細かくし、磁力、渦電流、手選別などを組み合わせて素材を分離します。
重要なのは、速く小さくすることだけではありません。
内部の危険物を見つけ、設備能力を守り、出荷先が求める品質へ整える必要があります。
大きな廃材を安全に加工し、再びものづくりへ使える原料へ変える。
その切断・圧縮・破砕・解体の技術が、スクラップ業の生産性と資源価値を高めているのです🔥⚙️♻️✨